みなさんおはこんばんにちは。
レモンサワーがおいしおいしなジルでございます!
今回は数Aの「場合の数」についての基礎を解説します。
・和の法則、積の法則
・練習問題
あたりをやってみます。
樹形図
まずは『樹形図』について説明します!
樹形図は確率の問題を解く際に使われます。
これからしばらくお世話になるためしっかりマスターしましょう( ^ω^ )
場合の数とは
ある条件下において起こりうる場合の総数
であります。
場合の数を書き出す上で大事な3つがありまして
②重複しないように
③順序よく
ここでいくつか場合の数を求めてみましょう!
ex1)表と裏がある2枚のコインを投げた場合の数
まずは全て書き出してみます。
ここで気をつけることは
この2つは同じなんですよ。つまり重複しているわけです。
したがって正しくは
ちなみにこの2枚のコインが識別できていたら重複ではなくなります。
例えば
・赤色のコインと青色のコイン
・10円玉と1円玉
・コインAとコインB
みたいな場合ですね。
ex2)Pさん,Qさん,Rさんを一列に並べる場合の数
この場合どれも重複していません。
「重複しているかしていないか」を見分けるのが大事なポイントです!
和の法則、積の法則
こちらも重要な要素です。
まずは和の法則から
事象Aと事象Bがあり、事象Aが起こる場合がp通り、事象Bが起こる場合がq通りあるとする。
この時、AとBが同時に起こることがないとしたら、AまたはBが起こる場合の数は
p+q通り。
【証明】
まず赤線の「AとBが同時に起こらない」条件に注目します。同時に起こらないということは
$$A \cap B=\varnothing$$
つまり$n(A \cap B)=0$
この時AまたはBが起こる場合の数、即ち$n(A \cup B)$は
$$n(A \cup B)=n(A)+n(B)-n(A \cap B)=p+q-0=p+q$$
次は積の法則です。
事象Aと事象Bがあり、事象Aが起こる場合がp通り、事象Bが起こる場合がq通りあるとする。
この時、Aが起こるp通りのどの場合についてもBの起こる場合がq通りある時、AとBがともに起こる場合の数はp×q通り。
練習問題
いくつか練習問題を解いてみましょう!
問1:展開式の項の数
$(x+y+z)(a+b)$を展開した時の項の数を求めなさい。
2通りの解き方があります。
解1)樹形図を書く
よって6通り。
解2)積の法則を使う
この問題(展開式の項の数を求める問題)は積の法則が使えます。
左の()内のx,y,zの3通りから1つ、右の()内のa,bの2通りから1つ選ぶってことですね。
また左の各場合について右の書く場合が起こるため積の法則が使えるわけです!
したがって$3 \times 2=6$通り。
積の法則が使えるってのは結構重要で、例えば
$(a+b+c)(x+y)(p+q+r)$の展開式の項の数を求める際、樹形図だと結構数が多くて苦労しますよね?
積の法則を使えば$3 \times 2 \times 3=18$とすぐにわかります。
問2:サイコロの問題
これもよく出てくる問題ですよね。
サイコロAとサイコロBがあります。次の場合の和を求めなさい。
(1)各目の和が8の約数
(2)各目の和が3の倍数
(3)各目の積が9の倍数
「(1)各目の和が8の約数」の解
8の約数を書き出してみましょう。1、2、4、8ですね?
各場合の樹形図を書いてみましょう。
・各目の和が1の場合
みなさんお分かりですかね?こんなのはあり得ません。
・各目の和が2の場合
・各目の和が4の場合
・各目の和が8の場合
それぞれの場合を足して
$1+3+5=9$
したがって答えは9通り。
「(2)各目の和が3の倍数」の解
サイコロの目の和の最大値は6+6=12ですね。
12以下の3の倍数は3、6、9、12です。
それぞれの場合の樹形図を書いてみましょう。
・各目の和が3の場合
・各目の和が6の場合
・各目の和が9の場合
・各目の和が12の場合
それぞれの場合の和をたして
$2+5+4+1=12$
したがって答えは12通り。
「(3)各目の積が9の倍数」の解
各目の積の最大値は6×6=36。
36以下の9の倍数は9、18、27、36。
それぞれの場合の樹形図を書き出してみましょう。
・各目の積が9の場合
・各目の積が18の場合
・各目の積が27の場合
これは存在しません。
・各目の積が36の場合
それぞれの場合を足して
$1+2+1=4$
したがって答えは4通り。
まとめ
○樹形図を書けるように!←もれなく重複なく順序よく!
○和の法則・積の法則を理解すること!
○「展開式の項の数を求める問題」では積の法則が使える!
○「サイコロの目において場合の和を求める問題」では樹形図が重要!
楽しい数学Lifeを!