✔︎「伝える」と「伝わる」は違います。
「私が”伝える”」「相手に”伝わる”」。
こちらが伝えたつもりでも相手に伝わっていないことがあるということです。
✔︎小さなカメラ屋さんから、誰もが知る日本一のテレビショッピングの会社に成り上がった経緯が語られています。
話口調で読みやすい。
✔︎今を一生懸命に生きて目の前の課題に取り組む、それが大事。
すると人生が拓ける、未来が拓ける。
✔︎”伝わる”コミュニケーションを心がけよう。
わかりやすく、面白く。何を伝えたいのか?伝える相手はどんな人?
具体的に突き詰めよう。
著者について
刺さった箇所7選
私はこれまで目標というものを持ったことがないんですよ。ただ、そのときそのとき、今やるべきことを見つけて、それを一生懸命に、自分の能力の200%、300%を注ぎ込んで、取り組んできただけでした。
過去は変えられません。では、未来はどうでしょうか。ビジネスの世界は変化が速くて、明日どうなっているかわからないことが多いでしょう。ましてや3年後や10年後のことなんて、いくら考えたってわかりませんよね。そんなことを不安に思って頭を悩ませていたら、辛くなるだけだと思われませんか。
私は心配性で、「〇〇になったらどうしよう」って、未来のことを不安に思ってしまいます。
本書ではビジネスの世界の話ですが、これは誰にでも当てはまるでしょう。
「いま、ここ」を全力で生きる。
そんな経験を積み重ねながら、商品の魅力をしっかりと伝えることさえできたら、商品が見えなくても、手にとってみることができなくても、高額な商品を売ることはできると確信していきました。
後になって知ったことですが、当時はラジオの通販では1万円以上のものは売れないというのが常識だったそうです。
業界の常識にとらわれず、偏見を持たずに商品の魅力さえ伝われば売れると信じて、果敢にチャレンジしてきたから、道が拓けたのかもしれません。
高田さんはテレビショッピングの前にラジオショッピングをしていました。
常識にとらわれず信じて取り組む、「いまを一生懸命に」取り組んだ結果ですね。
多くの人は失敗そのものではなく、ベストを尽くさなかったことを後悔するのではないでしょうか。私は、失敗というのは一生懸命にやらなかったことだと思っています。一生懸命やっても結果が出なかったときには、失敗ではなく「試練」という言葉を使います。そういう試練を乗り越えて、人も会社も大きくなっていくのではないでしょうか。
私は、やらなかった失敗はあっても、一生懸命にやった失敗はない、と思っているんですよ。
なぜ「失敗はない」と思えるかと言えば、毎日300%の力で物事に取り組んでいるという自負があったからだと思います。
失敗を恐れて挑戦せずに後悔する。歳を重ねるごとに「〇〇やっておけばよかった」と考えることが増えました。
もっと前にこの本に出会いたかった!
もちろん歳を取っても挑戦はできますが、時間的にも体力的にも若い方がやれることがたくさんあるはず。
「いま」が今後の人生で一番若いはずなので、目指したいことができたらすぐにでも行動しよう!
ですから、時代の流れに敏感になって、見聞を広げ、勉強して、常に自己更新していくことが大切だと思います。これは人も企業も同じですよ。人も企業も常に自己更新。今を生きて、自己更新を続けることが大切と思っています。
時代は変わっていきますから、同じことをやっていたのでは取り残されて、振り向いてもらえなくなってしまいます。
ただ「いま」を一生懸命に取り組むだけではダメということ。やり方が古かったりしたら頑張っても伸びません。今の時代に合わせて頑張る。
今は、モノをモノとして売ろうとしてもなかなか売れません。日本人のほとんどが貧しくて欲しいものがたくさんあった時代と違い、大半の人々がだいたいなんでも持っているのが今の時代です。しかし、そのモノが、その人の人生をどう変えていくか、それが伝わればモノは単なるモノではなくなります。自分の生活を豊かにしてくれる「大切なもの」「欲しいもの」に変わります。私は、ジャパネットたかたの仕事はモノを売ることではなく、人々の生活を豊かにするきっかけを提供することだと思ってきました。
いくら上手くしゃべれても、テレビを見た人が、「ああ、これはモノを売ろうとしているんだな」と感じてしまうと、それだけで敬遠されてしまいます。
今は「モノがたくさん売れない時代」です。我々も、普段生活していて、ぜいたくを言わなければ安いもので豊かになれます。
モノの性能ばかり語っても売れないんですね。「これを買うとどう生活が変わるのか?」を伝えなくてはいけない。
人間はつい我見に陥りがちですよね。自分がいいと思ったら、相手がどう考えているかなんてお構いなしに押しつけがましく勧めてしまいます。だからこそ、離見の意識を持たないといけないと思います。見ている人、視聴者、お客さまの側の立場に立って考えて見る。そして、離見の見。相手が自分を見ている目線で自分を眺めてみる。それが伝わるコミュニケーションにとっては非常に大切だと思うのです。
世阿弥は脳を舞うときには「3つの視点」があると説きます。「我見」と「離見」、そして「離見の見」の3つです。
「我見」…自分の側から相手を見る視点。
「離見」…相手が私を見る視点。
「離見の見」…自分自身の姿を、反れた場所から客観的に眺める視点。
「我見」のみだと、伝えるつもりでも伝わっていないことが起こりがち。
「離見」、そして「離見の見」までできるようになろう!
伝えなければ、ないのと同じ
近年、しきりに地方創生ということが言われています。聞いたことありますよね。大臣までいますよ。いいことだと思いますが、ちょっと待ってくださいとも思うんですよ。地方創生なんてしなくても、すでに地方にはいいものがたくさんありますよ。知らないだけじゃないですか、って思うんです。
高田さんはジャパネットたかたのMCを退任されてから、「おさんぽジャパネット」という番組で地方の良さを伝えております。
3行ノート
この本を読んだ方に併せてオススメしたい本
◎「心配事の9割が起こらない」枡野俊明
心配事の”先取り”などせず、「いま」「ここ」だけに集中しましょう。
私は心配性で困っていまして、なにか落ち着ける本はないかと調べて購入した本。
◎「夢と金」西野亮廣
【人検索】の世界では、「購買」と「支援」の境界線が曖昧になり、あらゆるサービスが「クラウドファンディング」や「ファンイベント」のように扱われる。つまり、商品を買う理由に「応援」という項目が入ってくるわけだ。
お金を作る選択肢が少ない人間は、「お金を作る選択肢の少なさ」に無自覚だ。
お金の視点から、今の知識を知る大切さを教えてくれた本。とても読みやすく、NFTなどをわかりやすく解説してくれています。