✔︎「メモ」には、ただ忘れないように記録する以上のパワーがある。
本書の著者「前田裕二」は極度のメモ魔である。
メモこそが人生のコンパスになり、夢を叶えてくれるという。
自身の会社「SHOWROOM株式会社」もメモから生み出されたと語る。
✔︎メモで日常からアイデアを生み出そう。
キーワードは「ファクト→抽象化→転用」
ノートを見開きで使用し、線を引きファクトから書き込む。
ファクトを噛み砕いて抽象化し、汎用化させる。
それを自らのアクションに転用させる。
ファクトを書くまではみんなできるが、抽象化し転用させるまでは練習が必要。
やれるようになれば、メモを知的生産性を上げるために使える。
本書では実際に前田さんが書いていた「ファクト→抽象化→転用」のメモが写真で載っていて参考になります。
✔︎「抽象化」とは、本質を考えることである。
「What」「How」「Why」の3型を使うと具体的に抽象化できる。
「How」「Why」型は抽象化・転用に向いている。対して「What」は言語化能力が鍛えられる。
✔︎他にもメモは「自己分析」「自己実現」の役にたつ。
自己分析をしっかりやることで「自分は何がしたいのか」が具体的に見えてくる。
すると目指すべきものが見えてくる。
それが自己実現につながる。
著者について
刺さった箇所7選
そのファクトは最初から与えられたものとしてわかっている前提で、では今度は、そこから何が言えるのか、そして、どうアクションするのか。これらを一歩踏み込んで考えることこそが、クリエイティビティです。要は、「過去のファクトを思い出す」という余計なことに思考の時間を割かないために、メモをするわけです。
「より本質なことに少しでも多くの時間を割くため」
前田さんがメモを取る理由の一つ。ビジネスでアイデアを出す際、材料となる事実(ファクト)があるはずです。思考を深めていくうち、過去のファクトは忘れてしまう。メモをとっていれば忘れません。
ファクトをメモしてデスクの上にまとめて、思考すれば、そのファクトを利用しつつ、脳をよりアイデアを出すことに集中できます。
めんどくさがらずにメモを取ろう!
「ファクト」を書きっぱなしにしておいては、そこからは何も生まれません。必ず一度自分で書いたー少なからず「興味深い」と感じて、世界から自分が切り取ったーファクトをどこかで振り返ってそこからの気づきを「抽象化」する。そして、アクションに「転用」する。シンプルですが、メモというフォーマットを通じてこのプロセスを自分の手に、そして脳に染み込ませることが、知的生産性を上げる上で非常に役に立ちます。この魔力をひとたび身につけると、不思議なほど世界が違った世界に見えてくるでしょう。
「〇〇という真理・命題を受けて、これをこう変えてみよう」という、実際のアクションにつながる粒度まで落として書くことが重要です。
「ファクト」までならハードルはかなり低い。興味があったり印象があったことをメモするだけですから。抽象化・転用まで落とし込むことが重要。
この本を読んでいらっしゃる皆さんは、ぜひ、面倒でも、本やテレビ、映画や舞台を観ているときなど、情報やコンテンツに触れる際に、メモをとり、抽象化する癖をつけてみてください。1を聞いて10を知る、と言いますが、10倍ではきかないくらいに、得られる情報量が圧倒的に増えます。
抽象化は慣れないうちは特に時間がかかる作業ですが、一生懸命考えて抽象化訓練を続けると、かなり短い時間でできるようになります。
ファクトを抽象化すると、他に似た事例があった際に応用することができますね。
気になったニュースや流行を抽象化し、仕事やブログ執筆に応用したい!
言語化に長けると、自分の周りに仲間が自然と増えやすくなります。事業や、企画、何らかの自分の挑戦に自然と仲間が集まる状況を作るには、自分の内にある熱が伝染するような「生きた言葉」を使うことが重要です。
What型抽象化思考を踏むと、概念に端的でわかりやすい標語をつける「言語化能力」が高められる。
人を引き寄せる才能のある人はこの能力が長けているイメージ。言葉にするのがお上手。
私これ苦手ですね。思ったことや感情を言葉にするのにかなり時間がかかるし、言ったとしてもイマイチしっくりこなかったり…。訓練して言語化を身につけようと思います。
「転用」は本当に大切です。「人生をかけて、この分野で大きな挑戦がしたい」ということがわかったとしても、「じゃあ今この瞬間、それに向けて具体的に何をするの?」ということが決まらないと、何も前に進まないからです。
抽象化まで行っても、転用までいかないので、行動に落とし込めずに夢が夢のままである人がどれだけ多いことか。
これ意識したい。私のような行動に移すのに時間がかかるタイプは陥りやすいでしょう。アクションまで移せてこそやった意味があるというもの。
「言語化」で夢は現実になる
ふんわりとして掴みどころのない願いを持っているだけでは、よほどの強運がない限り、夢は自分から近づいてきません。言語化の過程で、抽象的な夢を具体化したり、また抽象化してみたりして、自分の夢にまつわる言葉群があらゆる抽象度でどんどん磨かれていく。
少し怪しげな言い回しですが、ガチみたいです。
真相はわかりませんが、夢を書き出して、チャート的に抽象化・具体化をすることは無駄ではないと思います。今からやるべき具体的なことが見えてきます。
夢をかなえるためには、協力者の存在が必要不可欠です。協力者が増えれば、当然夢に到達できる可能性が一人のときよりも高くなりますし、何より、多くの人を巻き込んでいることで、自分自身に「やらざるを得ない」というプレッシャーをかけることもできます。しっかりストーリーを語れるようになって、「夢がかなわざるを得ない」状況を、一緒に作っていきましょう。
僕がストーリーを語るときに特に意識しているポイントは大きく三つです。
自分のストーリーを語れるようになれば、人を引き寄せることができます。ストーリーの濃さ、ストーリーの話し方を意識しよう!
3行ノート
この本を読んだ方に併せてオススメしたい本
◎「最大化の超習慣」堀江貴文
あなたの歩む先には変数が満ちている。その変数はときとして才能やセンスを無力化する。だからそれより重要なのは、あなたの手持ちの能力を最大化することだ。臨機応変に最大化していくことである。
本書に堀江さんが少しですが出てきました。
前田さんもメモを習慣化させるのを推奨していますから、堀江さんの本で習慣についてより深めてください。
◎「メモで自分を動かす全技術」高田晃
自分の価値基準を見つめ直し、長期的な視点によって自分が望む人生の在り方(ビジョン)を描く力が求められるとき、そのビジョンの実現に向けた力は、自らと対話する「書く行為」によって高めていくことができる
こちらも「メモ」を主題とした本。書評記事の終盤に書いている『3行ノート』は本書で紹介されています。