目まぐるしく変わる現代。そのスピードは時が経つほど早くなっています。
そこの人生は常に道が変わり続ける迷路のようなもので、生き抜くには迷わないように進まなければなりません。
今回紹介する本は、そんな迷路でも常に進むべき方向を指し示してくれるコンパスのようなもの。
タイトルに「新」とあることからお分かりかもしれませんが、以前「魔法のコンパス」という本も書かれています。
「魔法のコンパス」は単行本でした。
「新・魔法のコンパス」は、文庫本になりつつ、内容もまるっと更新されたものになります。
本の紹介
今回紹介する本は
『新・魔法のコンパス』西野亮廣著
になります。
著者について
印象的な箇所14選
『ボクたち人間は”知らないものを嫌う性質”を持っている。キミが未来を知ろうとしない限り、キミは未来を嫌い続け、キミは未来を迎えることができない。』
新しいテクノロジー、サービスがたくさん誕生していますが、どれくらい使っていますか?また、使おうとしていますか?
大体の方は、使う前の、調べる段階で辞めてしまっているのではないでしょうか。
調べるのが面倒くさくなったり、「怪しい!」と思ってしまったり、私もそう。よーく分かります。
新しいテクノロジー、サービスに触れることで未来が視えてきます。
調べもしなければ、未来が視えない。
「知ること」から逃げてはダメ。
『お金は「他者に提供した『価値』の対価」』
サラリーマンなんか勘違いしがちなのは、お金は「他者に提供した労働の対価」ではないということ。
これを理解していないと、「仕事量と給料が見合っていない!」と文句が出るのです。
例えば山の上で売っている缶ジュースは、都市部で売っている缶ジュースより値段が高いです。
山の上の缶ジュースの方が価値が高いから。
「労働量」と「収入」は比例しないのです。
『キミがお金を稼ぐと、みんなの富が増える。』
日本では「金稼ぎ=悪いこと」みたいな洗脳を受けます。
でも実はお金を稼ぐ行為って我々の富を増やす行為。
かなりわかりやすい例で教えてくれていますのでぜひ買って読んでみて!
『信用の三角形を作れ』
あること(Aと定義)に1万時間を使う。するとAで100人にひとりの人材になると言われています。
そこからはAに時間を使うより、別のこと(Bと定義)に1万時間使いましょう。
すると100×100=10000人にひとりの人材になれます。
さらに別のこと(Cと定義)に1万時間費やすと、100x100x100=1000000人にひとりの人材になるのです。
ABCを線で結べば三角形になり、その面積が「需要」になります。
この掛け合わせの話は堀江貴文さんの本なんかでも語られています。
『「位置について、ヨーイ、ドン!」の戦いは早々に捨てて、すでに世界中の絵本作家さんに自分が買っている部分を探して、そこで戦うことにしたんだ。』
西野さんが絵本作家になった時の話。
以前から絵本を書く勉強をしていたわけでも、絵本業界にツテがあったわけでもありませんでした。
そんなだと、先人と同じスタートラインから始めていたらいつまでたっても追いつけやしません。
そこで西野さんは、先人に勝てるポイント「1つの作品にかけることができる制作時間」に着目しました。
絵本を専業にしている人はどんどん作品を生み出して利益を得なくては食っていけないのであまり1つの作品に時間をかけられないのです。
西野さんは芸人も続けていたため、食うには困らないくらいに稼いでいました。なので1つの絵本に時間をかけても問題ありませんでした。
がむしゃらにやるのもいいけど、効率よく頑張ろう。
『広告の場合だと、「ニュースを出すこと」じゃなくて、「ニュースになること」が大切だね。常に「お客さん」が主語になるように設計することが大切だ。』
広告戦略の話。
モノを売るなら広告は切っても切れません。
広告の手法って流行があって、すぐ古くなるので今にあった手法でやるべき。
今の時代のポイントは、お客さんがSNSで発信力を持っているところ。
自分がニュースを出すのではなく、ニュースになることでお客さんにそのニュースを発信してもらいましょう。
西野さんは自身の書籍を宣伝する際、ニュースに取り上げられるような目立つことをしました。
『現代の広告は「セカンドクリエイターをいかに巻き込むか?」にある。つまり、セカンドクリエイターが参加できる”余白”を残しておく必要がある。』
先ほどの話の続き。
SNSでニュースを拡散する一般人「セカンドクリエイター」がたくさんいます。
昔はクリエイターがいて、それを見るオーディエンスがいる。すこーしだけセカンドクリエイター的なのがいた程度。
今の時代はクリエイター、オーディエンスに比べてセカンドクリエイターの人口がすごく多い。
なのでセカンドクリエイターには何が刺さるのか?広めようと思ってもらえるのかを勉強するべき。
『集客活動をするオーナーに迫られている選択は「オシャレをとるか?集客をとるか?」で、『オシャレ』を選んでしまうとオシャレ感度の高いお客さんは呼べるけど、一方で、自分のセンスに自信が持てないお客さんが離れてしまう。オシャレには「排除」の力学が働くわけだ。』
「集客」とは、お客さんが抱える”不安を取り除いてあげる作業”。
とあるお店がめちゃくちゃオシャレな雰囲気にリニューアルしたらしい。
オシャレにしたし、客数は増えるはず!そう思っていたのですが、売り上げは減ったとのこと。
これはお客さんに「こんなオシャレなお店に自分なんかが入っていいのだろうか?」という心理が働いてしまったから。
確かに洒落ているお店って少し入るの躊躇しますよね。店員にもなんか冷ややかな目で見られそうだしw
もちろんオシャレにした方がいい場合もあります。これは地域差ですね。
東京のおしゃれな区なんかはオシャレなお店需要ありそうですね。
『『満足度』-『期待度』=リピート度』
『満足度』は「行った後の実感値」で、『期待度』は「行く前の期待値」。
リピーターを作るには右辺をプラスにしなければなりません。
誇大広告をすると期待度をあげることになり、満足度をあげないと右辺はマイナスになります。
この場合、一回は来てくれますが、リピーターにはなりません。
さらに大事なのが「一度離れたお客さんは簡単には帰ってこない。」ということ。
期待度コントロールがリピーター作りの要。
私が刺さったのは期待度を上げすぎてはダメだというところ。上げた方がいいに決まっていると思っていました。
『「機能検索」の時代は終わり、「人検索」の時代が始まった。』
供給が飽和している時代、機能面はどこも質が高く、そこで勝負しても厳しいです。
「人検索」とは「この人から買いたい!」と来てもらうこと。
人検索に欠かせないのが「ファン作り」です。
自身のブランド化に注力しよう。
『価値があって、負けがあって、リベンジがあって、『物語』になるわけで、読者の感情曲線をキチンと上下に振ってあげなきゃいけない。皆、「負け」を避けたがるけど、「負け」の無い物語なんて売り物にならない。』
オンラインサロンが増えている時代。増えてはいるがどれも成功しているわけではありません。
西野さんはオンラインサロンで「面白い物語」を売っています。
するとオーナーが人検索に引っ掛かるようになり、ファンがつきます。
「面白い物語」は「負け」が入っている物語。
「勝ち」しかない物語なんてつまらない。
『キミが販売する『物語』を作る上で、大前提として踏まえておかなきゃいけないのは、人間の満足度(幸福度)は『ハイスコア』ではなくて『伸び率』だということだ。』
ファンを作るための物語の作り方。
80点を90点にした人より、0点を50点くらいにした人の方が感動は大きいです。
伸び率が高いから。
集客をしたいならみんな知っておきたい!
『日本人は特に「お金=ストレスの対価」と考えがちだから、「仕事はツライものだ」「我慢してナンボ」となっちゃうんだけれど、モチベーションというものは自然発生するものではなく、『良い結果』がもたらしてくれる産物なので、基本的には”自分が活躍できる領域”で汗を流した方が、「また次も頑張ろう!」と思えて健康的だ。』
キツいことを頑張ってお金を稼ぐのがすばらしい!という風潮、ありますよねー。
でもそれって偏見ですよね。
別にツライなら仕事を変えて、自分に合っている職で頑張ればいいのでは?
「苦手だからやらない」は立派な戦略。
『キミの人生もそうだ。今、どの角度から風が吹いている?もし『向かい風』が吹いているのなら、そいつはキミの体を大きく前に進めてくれるエネルギーとなるから、その風は避けずに、正しい帆の角度を探るといい。』
ヨットは風さえあれば、追い風でも向かい風でも進みます。
無風は良くありません。
本書から学んだ3つのこと(3行ノート)
この本を読んだ方に併せてお勧めしたい本
◎『夢と金』西野亮廣著
西野さんが書いた「お金」にフォーカスを当てた本。
◎『夢を叶える「打ち出の小槌」』堀江貴文著
「信用」について書かれたホリエモンの本。読みやすい。