【高校数A】『確率』の基本のキを元数学科が解説する!【苦手克服】

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数学
ジル
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みなさんおはこんばんにちは。

胃がムカムカしているジルでございます!

前回まで『順列』『組み合わせ』についての解説記事、頻出問題の解説をしてきました。

今回はそれらに繋がる分野『確率』についての解説記事です。

 

必須語句の解説「事象」「試行」「全事象」「根元事象」「空事象」
『確率』の定義
『確率』の性質
余事象
和事象の確率『排反』
この辺りに触れていきたいと思います。
ジル
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以前に書いた記事の続きになりますのでもし見ていない方はこちらからご覧ください!

【高校数A】『順列』の基礎を元数学科が解説する!【苦手克服】
今回は【高校数学】【数A】『場合の数と確率』から順列について、基礎を徹底解説しました。順列の定義から円順列、じゅず順列などまで網羅しました。苦手な方でもわかりやすくしたつもりですのでぜひご覧ください。

 

【高校数A】『組み合わせ』の基礎を元数学科が解説する!【苦手克服】
今回は【高校数学】【数A】『場合の数と確率』から組み合わせについて、基礎を徹底解説しました。組み合わせの定義から重複組み合わせについての紹介・証明をして、それぞれの項目で練習問題を用意しました。苦手な方でもわかりやすくしたつもりですのでぜひご覧ください。

 




必須語句の解説

まずは試行事象について

同じ条件で繰り返して行う実験や観測を試行といい、試行結果として怒ることを事象という。
苦戦しつつ調べるあざらし
苦戦しつつ調べるあざらし

なんか難しいこと言ってる気がするぞ…:(;゙゚’ω゚’):

ジル
ジル

日本語にすると難しいですが、言っていることは単純です。

後ほど具体例を用いて説明しますね!

次に全事象根元事象空事象について

1つの試行で起こった全ての結果を全事象という。
全事象を集合Uで表す時、Uのただ1つの要素からなる集合で表される事象を根元事象という。
根元事象を1つも含まない事象を空事象という。
ジル
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色々難しいことを書いてありますが、別にこの説明を暗記する必要はありません。「こういうものなんだな。」くらいで頭に軽く入れといて頂いたらオッケーです(^∇^)

具体例を出してみましょう。
1つのサイコロを投げる。この時出る目は{1}{2}{3}{4}{5}{6}である。
この文章では
『試行』は”1つのサイコロを投げる。”
『事象』は”ある目が出る。”
『全事象』は”{{1}{2}{3}{4}{5}{6}}”
『根元事象』は”{1}”、”{2}”、”{3}”、”{4}”、”{5}”、”{6}”
こんなイメージを持って貰えばいいと思います。

『確率』の定義

肝心の『確率の定義』を見ていきましょう。

ある試行について起こる事象Aの確率をP(A)で表す。
$P(A)=\frac{事象Aが起こる場合の数}{試行で起こり得る全ての場合の数}$
ジル
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これは確率で全ての元となる計算式です。

とはいえまあ無理に覚えなくても、問題を解いていけば勝手に頭に入ります。

『確率』の性質

確率の基本的な性質をしっかり覚えましょう。

①ある事象Aについて、$0 \leqq P(A) \leqq 1$
②全事象Uについて、$P(U)=1$
③空事象Φについて、$P(Φ)=0$
①〜③まで当たり前のことを公式にしています。
①については$P(A)=0$は事象Aが起こる確率は0%ということ、$P(A)=1$は事象Aが起こる確率は100%ということです。
確率は0%以上100%以下であることはご存知かと思います。

 

余事象

ある事象Aについて、その余事象を$P(\overline{A})$と表す。この時
$P(A)+P(\overline{A})=1$

『Aの余事象』とは、ある事象Aについてそれが起こらない事象のことです。

サイコロの問題を使ってより具体的に理解しましょう。
1つのサイコロを投げる。この時、3の倍数が出る確率を求めなさい。
この時、「3の倍数が出る事象」をAと置くと、その余事象$\overline{A}$は「3の倍数が出ない事象」になる訳です。
ジル
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具体的な問題は後でやりますので詳しくここでは述べませんが、

$P(A)+P(\overline{A})=\frac{1}{3}+\frac{2}{3}=1$

になります( ´∀`)

和事象の確率『排反』

ある事象A,Bがあり、その和事象$P(A \cup B)$について
A,Bが互いに排反であるならば
$P(A \cup B)=P(A)+P(B)$
A,Bが互いに排反でないならば
$P(A \cup B)=P(A)+P(B)-P(A \cap B)$

『A,Bが互いに排反である』とは「事象Aと事象Bは同時に起こらない」ということです。

 

では今まで学んだことを使って練習問題を解いてみましょう!

練習問題①:サイコロの問題

2つのサイコロを同時に投げる。この時次の確率を求めなさい。

(1)目の数が同じ。

(2)各目の和が7。

(3)各目の差が2。

(4)各目の積が6。

ジル
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サイコロの確率問題はメチャ出題されますので絶対に解けるようにしましょう!

まず最初にサイコロの目の出方が何通りかについて

みなさんご存知の通り、サイコロの目は{1}{2}{3}{4}{5}{6}の6通り

サイコロが2つあるので

6通りが6パターンあるので$6 \times 6=36$

ジル
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サイコロの数が増えたらその分6を掛ければオッケーです。

サイコロをn回投げた時の全ての場合の数は
$6^n=6 \times 6 \times …$
全ての場合の数が分かったところで問題に取り組んでいきましょう!
(1)目の数が同じ。
当てはまる場合は
(1,1)(2,2)(3,3)(4,4)(5,5)(6,6)
の6通りですね?
したがって

$P(A)=\frac{事象Aが起こる場合の数}{試行で起こり得る全ての場合の数}$

より

$\frac{6}{36}=\frac{1}{6}$

答えは$\frac{1}{6}$

(2)各目の和が7。

当てはまる場合は

(1,6)(2,5)(3,4)(4,3)(5,2)(6,1)

の6通り。よって

$\frac{6}{36}=\frac{1}{6}$

答えは$\frac{1}{6}$

 

(3)各目の差が2。

当てはまる場合は

(1,3)(2,4)(3,5)(4,6)(3,1)(4,2)(5,3)(6,4)

の8通り。よって

$\frac{8}{36}=\frac{2}{9}$

答えは$\frac{2}{9}$

(4)各目の積が6。

当てはまる場合は

(1,6)(2,3)(3,2)(6,1)

の4通り。よって

$\frac{4}{36}=\frac{1}{9}$

答えは$\frac{1}{9}$

 

練習問題②:コインの問題

コイン3枚を同時に投げる。この時少なくとも1回は表が出る確率を求めなさい。

まずは起こり得る全ての場合の数を求めます。

したがって8通り。

コインn枚を同時に投げる時の全ての場合の数は
$2^n$
では解いていきましょう。
「少なくとも1回」表が出れば良いので、今回は表が1回出る場合と2回出る場合と3回出る場合を求めて足せばオッケーです!
画像
よって答えは$\frac{7}{8}$通り。

 

ジル
ジル

実はこの問題、もう少し簡単に解ける別解があるんです…( ̄∀ ̄)

余事象を使って解く方法です。

「少なくとも1回表が出る」事象の余事象は「全て裏が出る」事象です。

全て裏の場合はもちろん1通りですよね?よって

$1-\frac{1}{8}=\frac{7}{8}$

これだけで計算できます。

 

練習問題③:クジの問題

クジを50本用意する。中には1等〜3等が入っており、その数は

1等:1本、2等:5本、3等:17本

このクジを1回引いた時、1等、2等、3等のうちどれか当たる確率を求めなさい。

起こり得る全ての場合の数はクジの数である50です。

まずはそれぞれ引く確率を求めます。

1等を引く確率…$\frac{1}{50}$

2等を引く確率…$\frac{5}{50}$

3等を引く確率…$\frac{17}{50}$

そして1等、2等、3等を引く確率はそれぞれ排反であるため、1等または2等または3等を引く確率はそれぞれ引く確率を足せばいいんです。よって

$\frac{1}{50}+\frac{5}{50}+\frac{17}{50}=\frac{23}{50}$

答えは$\frac{23}{50}$

 

まとめ

《試行・事象》
同じ条件で繰り返して行う実験や観測を試行といい、試行結果として怒ることを事象という。
《全事象・根元事象・空事象》
1つの試行で起こった全ての結果を全事象という。
全事象を集合Uで表す時、Uのただ1つの要素からなる集合で表される事象を根元事象という。
根元事象を1つも含まない事象を空事象という。
《確率の定義》
ある試行について起こる事象Aの確率をP(A)で表す。
$P(A)=\frac{事象Aが起こる場合の数}{試行で起こり得る全ての場合の数}$
《余事象》
ある事象Aについて、その余事象を$P(\overline{A})$と表す。この時
$P(A)+P(\overline{A})=1$
《和事象の確率『排反』》
ある事象A,Bがあり、その和事象$P(A \cup B)$について
A,Bが互いに排反であるならば
$P(A \cup B)=P(A)+P(B)$
A,Bが互いに排反でないならば
$P(A \cup B)=P(A)+P(B)-P(A \cap B)$
今回は確率について基礎を解説しました。
苦戦しつつ調べるあざらし
苦戦しつつ調べるあざらし

数学が苦手な人って確率は何故かできる人多い印象です。

ジル
ジル

確かにその印象があります!何故なんでしょうね笑

次の記事はもう少し掘り下げて行くのでぜひご覧ください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

ジル
ジル

楽しい数学Lifeを!